ツノガエルのテラリウム(中)-Ver.1-:ツノガエル用テラリウムをグラステラリウム3030で作成
前回の記事はナノキューブでのテラリウム作成でした。その後半年ほどでグラステラリウム3030へ変更しました。今回はグラステラリウム3030でのツノガエル飼育用テラリウム作成をご説明します。
テラリウム
ツノガエル飼育用のテラリウムを作る場合の3つのポイントは、ナノキューブと同じです。
- 飼育ケース
- 植栽
- メンテナンス
今回はポンプを使って水を循環させるようにしたVer.1です。このVer.1で2年半ほど飼育しました。カエルたちは元気に育ち、苔や植物も順調に成長しました。その後さらにポンプでの循環からミスティングシステムに変更しました。それはVer.2として後日書きたいと思います。
今回の記事が少しでも読んでくださるかたのご参考になればうれしいです。
飼育ケース
ツノガエル購入当初は子ガエルで、成長したサイズのイメージがつかめていませんでした。また、最初からあまり大きなテラリウムを作成するのも大変な気がして、一番コンパクトで手頃そうなナノキューブでツノガエル飼育用テラリウムを作成しました。これはこれで良かったのですが、半年ほどするともう少し広いスペースで植物をレイアウトしてみたくなりました。また、毎日霧吹きするのではなく、ポンプで水を循環させて、植栽したパネルに上から水を流すと良いのではと思いつき作成してみました。
ナノキューブですと水深2.5㎝くらいしかとれません。これ以上水を入れると前面の通気口から水があふれてしまうので、ポンプの設置は難しいです。グラステラリウム3030だと水深7cmほどとれます。ポンプは水作のスペースパワーフィットを横置きにして使いました。このポンプは完全に水没させて使用するように取説に書いてありますが、横置きにすると4cm程度の水深でほぼ水没します。エアを噛むことなく下から上へ水を循環させることができます。
最初に底面の一番下に小粒の溶岩石と軽石を敷きます。水はけが良く、バクテリアが繁殖しそうな多孔質の物が良いのではと考えて選びました。熱帯魚用の濾材でも良いと思います。メンテナンス性を考えて適当な大きさのメッシュの袋に溶岩石や軽石を詰めたものをいくつか作り、底面に敷きつめます。底石の高さは3cm~4cm。その上に園芸用の鉢底ネットのシートを敷いて仕切りとします。その上にフロッグソイルを敷きつめます。ソイルの高さも3cm~4cm。ツノガエルがソイルを深く掘っても鉢底ネットで底石には行けないようにします。後方にはスペースパワーフィットを横置きしますので、その部分はプラ板で仕切りを作成してソイルに埋もれないようにガードします。仕切りのプラ板は簡単に動かないよう、バスボンドで底面に接着します。バスボンドはカエルたちに影響がないよう、防腐剤の入っていないタイプを使います。
文章ばかりですみません。当時は作成に夢中になり写真を撮っていませんでした・・・
底面が出来たら、背面と側面はナノキューブの場合と同様にパネル方式で植物着生板を置きます。コルク板やハイグロロンを巻いた板に植物を着生させてゆく方法ですね。今回は流木も置いてみました。
ポンプのシャワーパイプにエアチューブを接続し、背面パネルの上まで伸ばして配置します。エアチューブは適当な場所に数か所小さな穴を開けて、水がその穴から少しずつ出るようにします。冬場にそなえて熱帯魚用の小さなヒーターも仕込みます。これにより26℃くらいの温水を循環させるようにします。最後にポンプが水没するまで水を入れ、ポンプを電源ONしてうまく水が背面パネルの上から流れてくれれば完成です。スペースパワーフィットはほぼ無音です。
植栽
テラリウムと言ってもツノガエルの飼育がメインなので、本格的なものが難しいのはサイズアップしても同じです。ツノガエルは土に潜る習性がありますし、かと言ってずっと土から出てこないわけでもなく、あちこち動き回ることもあります。
今回も底面はフロッグソイルを敷きつめます。背面はコルク板に植物や苔を着けます。今回はさらに流木を配置します。流木にも苔と植物を着けます。メンテナンスを考えてケト土や造形君で塗り固めることはしていません。コルク板や流木を丸ごと取り出して、植物を付け替えたり、トリミングしたり、洗ったりすることができるようにしています。
こんな感じになりました。左側はミクロソリウムを着けた流木です。ツノガエルが潜ってゆく場所をイメージして、流木の下は空間を作っています。
メンテナンス性重視のレイアウトなので底面にはあまり植物を植えないようにしたのですが、グラステラリウム3030の場合はだいぶスペースがあるので小さな植物であれば底面にも植えることができます。ホームセンターでハイドロカルチャー用の小さなポット入り植物がたくさん売られていますので、これを利用するのが良いです。私はポットごとソイルに埋め込みました。いずれツノガエルに踏まれてしまうのですが、ポットのまま埋めておけば根本までは掘り返されませんし、入れ替えや場所の移動も簡単です。
メンテナンス
パネルや流木にうまくエアチューブを配置して、ポンプからの水を少しずつ流すようにすれば、植物のメンテナンスはほとんど不要です。ツノガエルが糞や尿をしてもソイルへの吸着と、バクテリアによる分解も多少されていると思います。匂いはしません。もちろん糞を発見したときはすぐに取り除きます。さらに週に一度くらいは定期的にカエルが座っている場所のソイルを交換します。水換えも月に一度くらい定期的に行います。
これらのメンテナンスで半年くらいは調子よく維持できます。しかしソイルが徐々につぶれて細かい泥のようになって来ます。それがポンプに入り込むことでポンプから異音が出るようになるので、半年くらいでポンプの掃除か交換が必要になります。きれいな水で洗浄するか、スペースパワーフィットは安価なので交換してしまうのも良いと思います。同時にエアチューブの中も水垢や汚れが溜まって来ますので、掃除か交換が必要になります。
半年に一度の大掃除です。私は半年に一度、底石まで取り出して全て洗い、ポンプとエアチューブを交換していました。半年に一度とはいえ結構大変なのですが、これをやらないと急にポンプから大きな異音が出たりするのがこのシステムの欠点です。
まとめ
私がグラステラリウム3030で作成したツノガエル飼育用テラリウムについてご説明しました。緑のテラリウムでツノガエルを飼育するのは、見た目の美しさに加えてツノガエルの健康にも良いと思います。今回の記事が参考になれば幸いです。ぜひチャレンジしてみてください。
かわいいツノガエルが元気に暮らせますように!
このシステムで2年半ほど飼育した後、ポンプを使った循環方式からミスティングシステムへ変更しました。次回以降ご紹介して行きたいと思います。
ではではー
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